日本国憲法では、国民が国に様々な物事を請求できる権利を認めています。この権利を請求権と言います。
請求権は大きく4つあります。内訳を確認します。
【請願権】
1つめは「請願権」です。請願権は、国などに対して「自分の希望を述べる権利」だと思って下さい。方法の例としては署名を集めることなどが考えられるとされています。
【国家賠償請求権】
2つめは「国家賠償請求権」です。これは、公務員が法律に反する行為をした際、国民が不利益を被った場合に国に損害賠償を請求することができる権利です。「国家」に「賠償」を「請求」できるので国家賠償請求権と呼びます。
【裁判を受ける権利】
3つめは「裁判を受ける権利」です。名称の通り、裁判を受けることができる、という権利です。裁判を受ける権利を憲法で保障しているという話ですね。
【刑事補償請求権】
4つめは「刑事補償請求権」です。刑事補償請求権の代表的な判例に免田事件があります。免田事件は熊本県で発生した強盗殺人事件の犯人であろう人が免田さんだったので免田事件です。なお、この事件の証拠は「免田さんの自白のみ」という状況でした。その結果、免田さんに死刑判決が出ました。そのため、免田さんは死刑執行までの間、刑務所に入れられることになったのですが、免田さんは死刑判決がおかしいと思い、改めて裁判をしてほしいこと(これを再審と言います)を要求しました。その結果、実に32年後に再審が行われ、無罪判決が出ました。
このときに、「32年も刑務所に入れてしまっていてごめんなさい」ということで国が免田さんにお金を払うために、免田さんが用いた権利を刑事補償請求権と呼びます。つまり、「拘禁されたが無罪だった時に、その分のお金を補償します」という権利を刑事補償請求権と呼びます。なお、無実の罪を着せることを冤罪とも表現します。