【世界全体で地球環境問題を解決するには】
世界全体で地球環境問題を解決するために、現在は会議を充実させてどのように解決していくか検討していくことが考えられています。ここでは、4つの大きな会議に注目します。
1つめは、1972年にスウェーデンのストックホルムで開催された国連人間環境会議です。
この会議では、「かけがえのない地球」というスローガンのもと、人間環境宣言が決議されました。(「環境会議」なので「環境宣言」です。)
また、この会議を経て国連環境計画(UNEP)が設立されています。
2つめは、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)です。
この会議では、「持続可能な開発」というスローガンのもと、気候変動枠組み条約、生物多様性条約、森林原則声明、リオ宣言など様々な成果が見られました。(「開発会議」なので「持続可能な開発」です。)特に、リオ宣言を具体化して行動計画としたものをアジェンダ21と呼び、重視されました。
3つめは、2002年に南アフリカ共和国のヨハネスブルグで開催された持続可能な開発に関する世界首脳会議です。アジェンダ21の実施状況を検証することで、ヨハネスブルグ宣言を採択しました。
4つめは、2012年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連持続可能な開発会議です。国連環境開発会議の開催から20年を経過した節目の年に、フォローアップとして開催されました。そこでは、グリーン経済(環境にやさしい経済という考え方)への移行が叫ばれました。
【それぞれの地球環境問題の対策】
環境問題は、名称-影響-原因-対策の4つをおさえます
〈オゾン層の破壊〉
オゾン層の破壊が進むことで、地球への紫外線の流入量の増加が懸念されます。特に、人体への影響として皮膚がんなどが懸念されています。
オゾン層の破壊の原因はフロンガス(スプレー缶の噴出に必要となる成分)だとされます。
この対策として、モントリオール議定書の採択(特定フロン全廃の決定)があります。
〈地球温暖化〉
地球温暖化の影響として異常気象の発生などの気候変動があげられます。
また、地球温暖化の原因として二酸化炭素などの温室効果ガスの増大が言われています。
現状の対策例としては、国連環境開発会議で制定された気候変動枠組み条約があげられます。(会議名をCOPと呼びます。)なお、気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3)では、京都議定書が採択されました。
京都議定書では、2つのことが決められました。
1つは「各国の温室効果ガスの削減率の設定」です。
もう1つは「京都メカニズムの導入」です。京都メカニズムというしくみでは、排出権取引が有名となりました。排出権取引とは、各国に温室効果ガスを排出して良い量を設定し、その枠を割り当てる制度です。もし、割り当てられた枠を超えて温室効果ガスを排出した場合は、排出して良い枠が余っている国から買い取ることで、排出削減したとみなされます。このように制度を活用することで、結果的に地球全体で考えれば排出の抑制ができていることになるだろうという発想です。
なお、京都議定書の期限が切れるため、京都議定書の次として2015年にパリ協定が採択されました。
〈森林の減少と砂漠化〉
森林の減少と砂漠化の原因は、焼畑農業(森林を焼いて発生した灰を肥料とする農業)の実施が大きな要素の1つだと言われています。さらに、森林の減少に伴う砂漠化によって、森林の二酸化炭素吸収量が減少し、地球温暖化の進行などにもつながっていくとされます。
現状、砂漠化の対策は砂漠化対処条約での対応が考えられています。
〈酸性雨〉
酸性雨の原因は化石燃料の使用などによる硫黄酸化物などの放出だと言われています。また、酸性雨の影響として大気汚染の進行による魚類への被害などが懸念されています。
そこで、対策として長距離越境大気汚染条約などが考えられています。
〈生物多様性の維持〉
近年は、地球温暖化や森林伐採などによって、遺伝子資源(多くの動植物や微生物)の減少や削減が懸念されるようになり、生物多様性の維持が考えられるようになりました。
対策として、水鳥の生息する湿地の保全を目的としたラムサール条約、
絶滅危惧種や野生動植物種の維持を目的としたワシントン条約、
生物多様性の維持それ自体を目的とした生物多様性条約などがあげられます。
〈その他〉
その他の例の1つに廃棄物の処理があります。現状は、バーゼル条約で対策することを考えていますが、手探りの状態が続いています。