地球環境問題は、なにがあげられるでしょうか。
現代の地球では、地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、森林破壊、砂漠化など、様々な地球環境問題があげられていますが、
地球環境問題は、はたしてなにが問題なのでしょうか。
そもそも、地球環境問題は問題だと騒がれていますが、本当に問題なのでしょうか。
【地球環境問題の問題点と現状】
一般的に地球環境問題の問題点としてあげられるのが、生態系への懸念です。自然環境の破壊や多くの自然災害などによって、生態系のしくみが大きく変わってしまうことが考えられます。簡単に言うと、地球環境問題の進行によって、我々人類の生活が大きく変化してしまう可能性があるというわけです。
実際、地球環境問題は問題だと考える人が多いです。誰に聞いても地球温暖化などは解決すべき問題だと考えるでしょう。
だとしたら、多くの人は地球環境問題に貢献しているはずです。問題なのですから。
ところが、「地球環境問題は解決すべき問題である」と考えていても、実際に意識的に貢献している人はそんなに多くありません。
なぜ、多くの人は地球環境問題の解決に貢献しないのでしょうか。
考えられる理由の1つに、「地球環境問題はそもそも自分たちに関係ない」ということがあげられます。地球環境問題の解決に貢献したところで、自分たちの生活にはなにも影響しないという発想です。なかには、貢献のために活動してもどうせ変わらない、という発想の人もいるかもしれません。
もう1つの理由が「地球環境問題の解決に貢献したいけど対策が分からない」という発想です。そこで、環境問題の解決への方法を考えます。
【世界全体で地球環境問題を解決するには】
世界全体で地球環境問題を解決するために、現在は会議を充実させてどのように解決していくか検討していくことが考えられます。ここでは、4つの大きな会議に注目します。
1つめは、1972年にスウェーデンのストックホルムで開催された国連人間環境会議です。この会議では、「かけがえのない地球」というスローガンのもと、人間環境宣言が決議されました。また、この会議を経て国連環境計画(UNEP)が設立されています。
2つめは、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)です。この会議では、「持続可能な開発」というスローガンのもと、気候変動枠組み条約、生物多様性条約、森林原則声明、リオ宣言など様々な成果が見られました。特に、リオ宣言を具体化して行動計画としたものをアジェンダ21と呼び重視されました。
3つめは、2002年に南アフリカ共和国のヨハネスブルグで開催された持続可能な開発に関する世界首脳会議です。アジェンダ21の実施状況を検証することで、ヨハネスブルグ宣言を採択しました。
4つめは、2012年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連持続可能な開発会議です。国連環境開発会議の開催から20年を経過した節目の年に、フォローアップとして開催されました。そこでは、グリーン経済(環境にやさしい経済という考え方)への移行が叫ばれました。
【それぞれの地球環境問題の対策】
地球環境問題の対策を種類別に考えます。
なお、地球環境問題の対策は、「地球環境問題の名称はなにか」「地球環境問題が進行するとどのような影響があるか」「地球環境問題が発生する原因はなにか」「地球環境問題の対策はなにか」の4つに注目することが必要です。つまり、名称-影響-原因-対策の4つが必要となります。
〈オゾン層の破壊〉
オゾン層は、地球上空に存在する、地球を覆っている膜のことを指します。このオゾン層の破壊が進むとなにが問題なのでしょうか。
そもそも、オゾン層があることでなにが良いのでしょうか。それは紫外線を弱めてくれるという点です。もしオゾン層の破壊が進行すると、破壊された部分に大きな穴があき(この穴をオゾンホールと呼びます。)、そこから入ってくる紫外線の量が増加することで、生態系や人体へ悪影響を及ぼす可能性があると言われます。特に人体への影響として皮膚がんなどが懸念されています。
では、なぜオゾン層が破壊されてしまうのでしょうか。それは、フロンガスの影響だとされています。スプレー缶の噴出に必要となる成分がフロンガスと呼ばれ、フロンガスの増加によってオゾン層の破壊が進行すると言われています。
この対策として、モントリオール議定書の採択があります。特に、この議定書の改定によって特定フロン全廃を決定したとされます。
〈地球温暖化〉
地球温暖化とは、名称の通りで地球全体の温度が上昇していくことです。夏場の平均気温が昔に比べて上がっていたり、秋が短くなったりしているのは、地球温暖化が要因の1つではないかとも言われています。つまり、地球温暖化の影響として異常気象の発生などの気候変動があげられます。
また、地球温暖化の原因として二酸化炭素などの温室効果ガスの増大が言われています。なぜ、これだけ地球温暖化や温室効果ガスの削減が叫ばれているのに、なかなか改善しないのでしょうか。
温室効果ガスが減らない理由の1つに「先進国と発展途上国の争いがある」と言われています。先進国は経済的に豊かなので、多少自国の経済を犠牲にしてでも環境温暖化の解決に貢献できるかもしれませんが、発展途上国は自国の経済成長を優先しないと生活できない人達が多く存在するために、地球温暖化の解決に貢献している余裕がありません。「世界全体で地球温暖化の解決を目指しているのだから発展途上国も温室効果ガス削減のために努力するべきだ」という発想もあるでしょう。しかし、多くの先進国は工業化を達成して地球温暖化を進行させながら経済成長してきた歴史があるわけです。先進国ばかり環境を犠牲にして経済成長しているのに、発展途上国には環境への配慮を優先させろという指摘は簡単にできるわけではありません。
そんな状況で、世界全体で温暖化対策は可能かどうかを考える必要があります。
現状の対策例としては、国連環境開発会議で制定された気候変動枠組み条約があげられます。(会議名をCOPと呼びます。)気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3)では、京都議定書が採択されました。京都議定書では、2つのことが決められました。1つは「各国の温室効果ガスの削減率の設定」です。もう1つは「京都メカニズムの導入」です。京都メカニズムでは排出権取引が有名となりました。排出権取引とは、各国に温室効果ガスを排出して良い枠を割り当てる制度です。もし、割り当てられた枠を超えて温室効果ガスを排出した場合は、排出して良い枠が余っている国から買い取ることで、排出削減したとみなされます。このように制度を活用することで、地球全体で排出できるだろうという発想です。
なお、京都議定書の期限が切れるため、京都議定書の次として2015年にパリ協定が採択されました。
〈森林の減少と砂漠化〉
森林の減少と砂漠化の原因は、焼畑農業の実施が大きな要素の1つだと言われています。焼畑農業とは、森林を意図的に燃やして灰を作り、その灰を土に混ぜることで農業ができる土を生かしていこうというしくみです。「そんなことをしなくても農業はできるのでは?」と考えるかもしれませんが、発展途上国の一部の土地は農業に適していません。しかも、貿易で食料を確保することも難しいため、焼畑農業でもしないと発展途上国の一部は食料の確保が難しいという現状があります。
つまり、森林の減少による砂漠化によって、森林の二酸化炭素吸収量が減少し、地球温暖化の進行などにもつながっていくとされます。
現状、砂漠化の対策は砂漠化対処条約での対応が考えられています。
〈酸性雨〉
雨が酸性になるので酸性雨です。この雨はなかなか酸性が強く、一部の地域では銅像が溶けてしまうような現象も発生しています。
酸性雨の原因は化石燃料の使用などによる硫黄酸化物などの放出だと言われています。また、酸性雨の影響として大気汚染の進行による魚類への被害などが懸念されています。
そこで、対策として長距離越境大気汚染条約などが考えられています。
ただし、化石燃料を使用せずに生活することは難しく、硫黄酸化物などは減らないのではないか、とも考えられています。
〈生物多様性の維持〉
近年は、地球温暖化や森林伐採などによって、遺伝子資源(多くの動植物や微生物)の減少や削減が懸念されるようになり、生物多様性の維持が考えられるようになりました。
対策として、水鳥の生息する湿地の保全を目的としたラムサール条約、絶滅危惧種や野生動植物種の維持を目的としたワシントン条約、生物多様性の維持それ自体を目的とした生物多様性条約などがあげられます。
〈その他〉
その他の例の1つに廃棄物の処理があります。現状は、バーゼル条約で対策することを考えていますが、手探りの状態が続いています。