4-6.【要点まとめ】 需給曲線の移動と傾き(価格弾力性)の判断方法

※要点まとめでは、結論だけ最短で確認できます。より具体的に詳しく理解したい方はこちら(”需給曲線の移動”と”価格弾力性”を考える(「需要」と「供給」を分析する2つの視点))をご覧ください。

 

 

【需給曲線の変化を理解する2つの前提】(需要or供給/左右の移動)

需給曲線の移動と傾きを理解するためには、2つのことを前提にしておく必要があります。

1つめは、「どちらの曲線について考えるのか」です。
ある事象が発生した場合、その事象は「需給曲線を動かすのか・供給曲線を動かすのか」を把握する必要があります。

2つめは、「曲線の左右の移動に何の意味があるのか」です。
右に移動する場合は需要でも供給でも増加を、左に移動する場合は需要でも供給でも減少を表します。
(需給曲線の横軸が数量を表すため、左右の移動で数量の変化を表せます。)

この2つを前提に「左右への移動」と「傾き」を考えます。

 

 

【需要曲線が動く要因(所得・代替財・補完財・流行/広告)】

需要は「人々の買いたい気持ち」です。
曲線は右に移動すれば増加を表すので、需要曲線が右に移動すると「人々の買いたい気持ちが増えている」ということになります。

需要曲線が右に移動する要因として、まずは買う人々の給料が増えることです。

また、ライバルより安い価格設定をすることも有効な手段の1つです。
ライバルの商品のことを経済の世界では代替財と呼びますが、代替財が値上がりすることで、自分たちの商品が買ってもらえる可能性があります。

さらに、セットで売れる商品のことを経済の世界では補完財と呼びますが、補完財が値下がりすることで買いたい気持ちが増えることが予想できます。

そして、広告宣伝などによる人々の需要の増加という点も需要曲線を動かすことが考えられます。

つまり、
・所得の増加
・代替財の値上がり
・補完財の値下がり
・広告宣伝などによる需要の刺激
などが考えられます。

 

ちなみに、逆を考えると需要曲線が左に移動することも考えられます。
・人々の所得が減る
・ライバルの商品の値下がり
・セットで売れる商品の値上がり
・その商品のマイナスイメージの広がり
などは、需要が減る原因となります。

 

 

【供給曲線が動く要因(企業の体力・材料費・技術革新)】

企業が作りたい商品やサービスの1つは、当然ですが売れる商品です。
売れるとなれば、企業は商品を作ります。(供給曲線が右に動くことになります。)

また、「商品を作ろうとしている企業が儲かっているかどうか」という点も影響します。

他にも、「その商品を安く作ることができる」という点も重要です。
(企業は費用が安く抑えられるときに商品を作りたいと考える要因になります。)

なお、費用を安く抑える要因は主に2つで、
材料費の価格が下がること」と技術革新があげられます。

ここから考えられるのは、「大量生産の実現」が費用をおさえることにつながるということです。
供給曲線で考えれば、材料費の価格の下落や、大量生産の実現は供給曲線を右にシフトさせることにつながるわけです。

 

【ポイント】
・まず「起きた出来事」は 需要(買いたい)供給(作りたい/売りたい) のどちらを動かすか判定。
・次に 右シフト=増加/左シフト=減少を判定。

 

※供給曲線の移動について、より詳しく理解したい方はこちら(”需給曲線の移動”と”価格弾力性”を考える(「需要」と「供給」を分析する2つの視点))をご覧ください。

 

 

【価格弾力性:大きいと影響を受けやすい】

経済の世界では、価格弾力性という言葉があります。
弾力性は影響という意味だと考えてください。

 

販売する商品によっては、価格の影響が小さいものと大きいものが存在します。
つまり、弾力性が小さいものは価格の影響が小さく(価格に影響されづらく)、弾力性が大きいものは価格の影響が大きい(価格の影響を受けやすい)とされています。

一般的に価格の影響が大きい商品として、贅沢品や工業製品があげられます。
これらの商品は、価格が高いと売れづらい特徴があります。

また、価格の影響が小さい商品として、生活必需品や農産物などがあげられます。
これらの商品は生きていくうえで無くてはならないものなので、価格が多少高くても販売数量に大きな影響を及ぼさないという特徴があります。

ここから考えられていることとして、価格の影響を受けづらい商品は価格以外を、価格の影響を受けやすい商品は価格を検討すると、より売上を増やすことができるということが言われています。

なお、需給曲線で考えた場合、価格弾力性が大きい場合は曲線の傾きが緩やかになると言われています。
また、価格弾力性が小さい場合は曲線の傾きが急になると言われています。

 

【ポイント】
・弾力性は「価格の影響がどれだけ出るか」の判断
・価格の影響が大きい=グラフがゆるやか/小さい=グラフが急で読む。

 

 

 

【※参考:完全競争市場の4条件】

需要と供給の関係を考える場合、完全競争市場というのが前提となっています。

それは、①売り手・買い手が多数存在すること / ②市場への参入・離脱が自由であること / ③商品について完全な情報が行き渡っていること / ④扱われる商品が全て同じであること、という4つが全て実現していることが前提で需要と供給を考えられています。

逆に考えると、この4つのうちどれか1つでも崩れた場合は、需要と供給の関係が正しく機能しなくなるというわけです。なお、この4つを全て満たす市場は基本的に存在しません。特に③と④などは難しいことが一瞬で分かります。

※完全競争市場が崩れることを市場の失敗と言います。市場の失敗について確認したい方はこちら(需要と供給だけじゃ足りない!市場の失敗の4パターンを理解する(ビジネスの世界で考える視点))をご覧ください。

 

 

この記事の詳細版は以下でチェックできます。

タイトルとURLをコピーしました