【資本主義の考え方】
資本主義を提唱した人をアダム・スミスと呼びます。(主著:『国富論』)
アダム・スミスは、経済はほっといてもどうせなんとかなるだろうと考えました。最終的には、我々の目には見えない神様の手によって助けてくれると思ったわけです。これを「(神の)見えざる手」と表現します。
そのため、アダム・スミスは自由放任主義という考え方で、極力政府は関わらないべきだとしています。(政府がなるべく関わらないべきだとする発想を「小さな政府」と表現しました。)
ただし、小さな政府で極力関わらない中でも政府がやるべきだとしたことが2つありました。それが「国防」と「司法」です。
なお、アダム・スミスの考え方をラッサ―ルという人が(警備くらいしかしてくれない国家という皮肉で)「夜警国家」という言葉で批判しています。
【社会主義の考え方】
資本主義に対抗した主張を「社会主義」と呼びます。
なお、社会主義を提唱した人をマルクスと呼びます。(主著:『資本論』)
マルクスという人は「人々が働くこと」に注目しました。しかし、資本主義という世界では、労働者が本来もらうべき給料の一部について資本家が持って行ってしまっているため、労働者は資本家に搾取されていると考え、労働者の労働という視点から資本主義を批判しました。
そこでマルクスは、搾取されている社会の仕組みに注目して、全員が平等になるように国が経済を調節していくのがよいのではないかと考えました。この考え方による経済を社会主義経済と呼びました。
なお、国が経済を調整する場合は行き当たりばったりでは国民が困るので、国が計画的に経済を調整することになります。そのため、社会主義経済の考え方を計画経済とも呼びます。
【修正資本主義(混合経済)の考え方】
資本主義も社会主義にも、それぞれメリットとデメリットがあります。だとしたら、資本主義と社会主義のそれぞれのおいしいところ取りをするのが良いのではないか、という考えが出てきました。
このような考え方を、資本主義を社会主義の仕組みに少し修正するという意味で「修正資本主義」と呼びます。(修正資本主義は、資本主義と社会主義を混ぜ合わせるという意味で「混合経済」とも呼ばれます。)
また、修正資本主義を提唱した人をケインズと呼びます。(主著:『雇用・利子及び貨幣の一般理論』)
ケインズは、資本主義でみんなが競争しながら成長していくことの良さも踏まえつつ、資本主義のように小さな政府としてほっとくのではなく、政府が積極的に介入することで、競争になじまない人達も救えるようになり、より人々の幸福度が高まるのではないかと考えました。(そのため、ケインズの考え方を「大きな政府」と呼ぶこともあります。)
その際、ケインズは有効需要(買いたい気持ちが伴っている需要)を実現することが幸せにつながると考えました。
【現状の日本経済のシステム】
現在の日本では、小さな政府を目指す新自由主義が台頭してきています。フリードマンという人が提唱しました。特にフリードマンは「政府は貨幣供給量のみを調整するべきだ」と考え、マネタリズムと呼ばれるようになりました。この考え方に影響を受けたのがアメリカのレーガンやイギリスのサッチャーや日本の中曽根康弘という人達です。(新自由主義は資本主義の別名で、時期の違いによって新自由主義と呼ばれるため、基本的には資本主義に近い発想だと思って下さい。)
そして、経済の世界においてグローバリゼーションが拡大しています。そのため、日本の経済システムはグローバル化が進む現在で他国と関係することを前提に考えていく必要があります。