【ライフサイクルと発達課題とは】
ライフサイクル(人生周期)という言葉があります。これは、「人生の流れはいくつかの段階に分けてとらえられる」という考え方のことです。このライフサイクルについて考えた人物の1人にエリクソンという人がいます。エリクソンは、ライフサイクルの枠組みを「乳児期→幼児期→児童期→青年期→成人期→中年期→老年期」と考えました。そして、ライフサイクルについて研究する中で、「人生の次の段階へ進むために、各段階で達成すべき課題(発達課題)がある」ということを考えました。
【青年期の発達課題】
青年期の発達課題は、「アイデンティティ(自我同一性)」の確立です。アイデンティティとは『「自分から見た自分」と「周囲から見た自分」が一致する』ことを指します。そのため、青年期に悩む人の多くは、自分に対する自己認識と他者からの認識が違うことが多いということになります。
ちなみに、アイデンティティが確立しないことを「アイデンティティ拡散」と呼びます。この状況になると、人は無気力(アパシー)になってしまうとされます。
【アイデンティティ確立のためのヒント】
確立のためには様々な考え方がありますが、1つは劣等感(=コンプレックス)の苦しみと向き合うことだとされます。これは、アドラーという人が提唱しましたが、劣等感と向き合い、コンプレックスのとらえ方を変えることがアイデンティティの確立につながる可能性があると考えました。
他には、自己実現を目指すことも効果的とされます。ただし、自己実現のためには様々な欲求をクリアする必要があるため、様々な経験を重ねながら自己実現を目指す必要が出てきます。
そして、インターンシップやボランティアなど社会的な活動への参加もアイデンティティの確立に有効とされます。つまり、劣等感と向き合いながら、社会参画をはじめとした様々な経験を積んでいくことでアイデンティティの確立に近づける可能性がある、ということになります。