7-4.【要点まとめ】 国際連合と安全保障について

【国連憲章による紛争の解決】

国際連合には、国連憲章があります。

国連憲章には、国連の目的として「国際の平和と安全の維持」を掲げています。これは、武力行使(軍事の使用)を禁止することだと思ってください。

また、国連憲章の第6章には「紛争の平和的解決」が明記されています。ところが、第7章には「強制措置」が定められています。これは、侵略した国に対して制裁を行う、という意味なのですが、このように見ると第6章も第7章も重要なように見えます。

 

そこで、現状は6章半活動を採用しています。つまり、結局はどっちも大事ということです。この6章半活動を具現化したものを国連平和維持活動(PKO)と呼びます。そこで組織されるのが国連平和維持軍などです。

 

【集団的自衛権】

国連憲章では、自国を防衛するために他国へ攻撃する武力行使を認めること個別的自衛権と呼び、協力関係である国が敵国から直接攻められたわけではないのに敵国を攻撃する武力行使を認めること集団的自衛権と呼んでいます。

ただし、集団的自衛権は、安全保障理事会が必要な措置を取るまでの間に認められるとされています。そこで、安全保障理事会のしくみについて分析する必要があります。

 

【安全保障理事会のしくみ】

安全保障理事会には5つの常任理事国(米英仏ロ中)と10の非常任理事国(任期2年)の合計15カ国が関わります。

安全保障理事会では、その名の通り「安全保障」について議論します。議論は手続き事項と実質事項の2つあり、両方とも15カ国中9カ国以上の賛成が必要というのが前提です。

手続き事項としては、安全保障の手続き的な内容を議論します。実質事項では、安全保障に関わる重大なテーマを議論します。

 

ただし、実質事項に限って安全保障理事会には大国一致の原則があり、常任理事国が1カ国でも反対するとその案は反対になるというルールがあります。これを拒否権と呼び、5常任理事国は拒否権を持っているというのがポイントです。

なお、拒否権は現在までで300回以上発動しています。そのため、連続で拒否権を発動させてしまうと、安全保障理事会の機能も停止させてしまうことになります。
そこで、現在は拒否権の連続使用で安全保障理事会の機能が停止した場合の対策として、「平和のための結集」決議があります。これは、安全保障理事会ではなく、総会が集まって緊急特別総会を開催することで話を進めていこうとするものです。

 

【PKOについて】

PKOについては組織・日本の経過・参加5原則をおさえる必要があります。

 

〈組織〉

組織は大きく3つありますが、組織へ参加する人員は加盟国が自発的に提供することが前提となっています。

1つめはPKF(平和維持軍)です。中立で非軍事が前提の組織で、日本は参加凍結していましたが、同時多発テロをきっかけに参加凍結を解除しています。

2つめは停戦監視団です。国連加盟国の非武装の軍人で構成されています。

3つめは選挙監視団です。選挙の監視を行っています。

 

〈日本の経過〉

日本は1991年の湾岸戦争終了後にペルシャ湾へ自衛隊を派遣しています。これが自衛隊初の海外派遣ですが、これはPKOとしての派遣ではありません。湾岸戦争の翌年の1992年にPKO協力法が誕生して、合法的な自衛隊の海外派遣が可能になったことで、最初にカンボジアに派遣されました。

つまり、「湾岸戦争 → ペルシャ湾 → PKO協力法 → カンボジア」の順で展開されたということになります。

 

〈参加5原則〉

PKOが参加するためには、5つの原則があります。①は停戦を合意すること、②は受け入れを同意すること、③はPKOが中立・公平であること、④は①~③が崩れた場合は撤収すること、⑤は武器の使用を最小限にすることの5つです。なお、①~③は世界共通の原則ですが、④と⑤は日本独自の原則だとされています。

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